アオヤギ チハル  aoyagi chiharu
青栁 千春

  • 所属   東京家政大学  人文学部 心理カウンセリング学科
  • 職種   教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 「中学生の心の健康づくりに関する能力・態度及びソーシャルサポート尺度」の活用 : 我が国の中学生を対象とした心理教育プログラムの実践研究に関する文献展望から
掲載誌名 正式名:高崎健康福祉大学紀要 = Bulletin of Takasaki University of Health and Welfare / 高崎健康福祉大学図書館運営委員会 編
ISSNコード:13472259
掲載区分国内
出版社 高崎健康福祉大学
巻・号・頁 (20),91-105頁
著者・共著者 青栁千春, 笠巻純一
発行年月 2021/03
概要 我が国における中学生を対象に実践した心理教育プログラム研究の文献について、実践されているプログラムの内容及び、どのような「効果検証」が行われているか、実践した教科・領域は何か等について整理し、学校における心の健康に関する一次予防教育の在り方について検討する。さらに、本研究に先立って筆者らが開発した「中学生の心の健康に関する能力・態度及びソーシャルサポートの状況を把握するための尺度」の活用方法及び実用化を検討することを目的に、 CiNiiを用い、キーワード「心理教育」「プログラム」「中学生」にて検索を行い、ヒットした23件の文献のうち、日本の中学校におけるすべての子どもを対象とした一次予防としての心理教育プログラムの実践について記述されている国内の論文14件を対象に分析した。
結果、近年では、人間関係づくりに関する内容や不安・ストレスへの対処を目的としたソーシャルスキル教育や認知行動療法に基づくプログラムが実践されていること、プログラムの効果は統計的に検証されていることが明らかになった。一方で、実践された教科・領域や時間数は様々であり、学校においてすべての子どもたちを対象とした心の健康に関する一次予防教育を継続的・系統的に実施するためには、教育課程上に位置づけられるよう、プログラムの内容と学習指導要領との整合性を検討することの必要性が示唆された。また、筆者らが開発した尺度の標準化を進めることで、中学校における心の健康に関する一次予防のための教育の効果を検証する尺度の一つとしての活用が期待できることが示唆された。さらに、心の健康に影響し得る内的外的要因の状況を教師だけでなく子どもや保護者も確認することで、対象となる子どもに対して必要な支援を検討することの一助となりうることも示唆された。
NAID 40022536479