タカハシ マサコ
髙橋 方子
- 所属 東京家政大学 健康科学部 看護学科
- 職種 教授
論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | A市高齢者の終末期医療・ケアの備えの実態と関連要因 |
掲載誌名 | 正式名:千葉科学大学紀要 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 千葉科学大学 |
巻・号・頁 | (15),32-42頁 |
著者・共著者 | 森下恵美, 髙橋方子, 梶原睦子 |
発行年月 | 2022/03 |
概要 | 【目的】本研究はA市高齢者の終末期医療・ケアにおける段取りの実態を調査し、およびそれに基づく方策を明らかにすることを目的とした。【研究方法】地域活動に参加しているA市高齢者317人を対象に質問紙による集合調査を行った。調査内容は対象者の属性、個人の背景、終末期医療・ケアの備えとした。終末期医療・ケアに対する備えは文献検討により抽出した『家族との交流』『地域における交流』『公的サービスの把握』『健康管理と主治医に関すること』『費用』について尋ねた。各質問項目は記述統計量を算出し、段取りとの関連要因の分析はχ2検定またはFisherの直接法を用いた。【結果】回収率は87.7%(278部)、有効回答数は261部(82.3%)だった。『家族との交流』は「家族の交流」、「終末期医療・ケアについての話合い」、「代理で判断する人の話合い」に有意な差がみられた。『地域における交流』は、地域に相談できる人のつながり」、身近なところで見守ってくれる人の存在」に有意な差がみられた。『公的サービスの把握』は「高齢者福祉のしおり」、「高齢者支援課の見守りネットワークサービス」に有意な差がみられた。健康管理や主治医に関しては、「もしもの時に連絡がつく準備」「もしもの時に薬や病状が分かる準備」「主治医との終末期医療・ケアの話し合い」に有意な差がみられた。『費用』に関しては「もしもの時の入院や手術・介護の費用の心づもり」に有意な差がみられた。【考察】終末期医療・ケアの備えは、家族、主治医との終末期医療・ケアの話し合い」、「地域で気軽に相談できる人の有無」、「公的サービスの把握」などと関連があった。このことからA市高齢者の終末期医療・ケアに対する段取りを促進する方策として、医療者の支援による終末期をテーマにした本人と家族や医師との話し合い、地域における住民同士の交流の推進、公的サービスの周知が有効との結論に至った。
(本人担当部分)研究計画書から論文執筆まで研究指導 |